自社株買いとは、株式を公開している株式会社が、自分の株式を買うことです。これは、株主への利益還元方法の一つとして位置づけられることがあります。そして、自社株買いをする旨が発表されると、株価が上昇することがあります。

この機会に、短期的な利益を狙うことが可能です。

自社株買いのメリットは?

では、株主にとって、自社株買いのメリットは何でしょうか。一言で書くならば、株価の上昇を見込めることです。では、なぜ株価が上昇するのでしょうか。それは、発行済株式数が減るという理由があるでしょう。

例:
経常利益1億円、発行済株式数1万株の場合、1株当たり利益は1万円。
経常利益1億円、発行済株式数5千株の場合、1株当たり利益は2万円。

経常利益は同じでも、株式総数が少ないと1株当たり利益は大きくなります。上の例は極端に書いていますが、発行済株式数が減れば1株当たりの指標が改善するというのは同じです。

その他にも、株価が上昇する理由として以下の内容を考えることができます。

理由2:需給が引き締まる

発行済株式数が減ると、買いたいと思う人数に対して株式数が十分でないという状況になるかもしれません。すると、需給が引き締まって株価が上がりやすくなると期待できます。

理由3:企業が株主への価値還元に積極的である

自社株買いは、配当などと並んで株主への利益還元手法の一つと位置付けられます。このため、自社株買いをする会社は株主の利益について真剣に考えてくれるだろうと期待できます。

理由4:上記の理由を見越した株式購入

さらに、上記の3つの理由を見越して、自社株買いの発表とともに買いに走る投資家がいるかもしれません。この行動も、株価を上昇させる理由になります。

自社株買いをする会社の株を買う注意点

以上のようにメリットの多い自社株買いですが、注意点もありますので確認しましょう。

注意点1:投資案件がないから自社株買い?

これは、「自社株買いをする理由」についての注意喚起です。自社株買いよりも優良な投資案件があるならば、そちらに投資して将来の利益獲得を目指すのが、企業としての合理的な行動でしょう。

その選択をしないで株主還元を優先するのは、もしかしたら「投資案件がない」ことを示している可能性があります。投資案件がなくて内部留保の資金を株主に還元する場合、将来の成長力に陰りが出るかもしれません。

注意点2:自社株買いの発表とともにトレードしたい

企業が自社株買いを発表してから実際に株式を買うまでには、いくらかの日数があります。また、購入する日も1日でなく、ある程度の期間を設定することが通常です。

しかし、株価はそれをゆっくり待ってはくれません。先回りして買おうという人が集まってきます。そこで、自社株買いの発表とともに株価が上昇を始めたら、そこで買うべきかどうかを判断する必要があるでしょう。

「明日までに考えればいいや」という感じですと、明日の昼には株価が上昇しきっているかもしれません。このため、自社株買いを狙うトレードは、短期向けだといえます。

株式の短期投資