上場銘柄すべてが順調に事業を遂行し、何にも違反しないで平穏に過ごしてくれるなら、私たちは安心して株式投資ができます。

しかし、世の中は時とともに変化します。事業が立ち行かなくなって上場廃止になったり、公表しなければいけないのに企業が公表しない事実があったり・・・こういう場合、取引所は投資家に対して注意を喚起します。「この銘柄の取引は特に注意が必要ですよ」ということです。

では、どのような種類があるのでしょうか。確認しましょう。

なお、下に説明している状態にある銘柄は何か?を確認したい場合は、日本取引所の「各種銘柄情報」で確認できます(東証および大証上場銘柄などの場合)。

監理銘柄、整理銘柄

監理銘柄や整理銘柄に指定される条件や期間については、「監理銘柄及び整理銘柄に関する規則」に掲載されています。とても長い文章ですので、ここでは主な内容を要約して紹介します。

監理銘柄は、上場廃止になる可能性がある場合に指定されます。このため、上場廃止の可能性がなくなれば、監理銘柄から外されます。

1 監理銘柄(確認中)

(1)株主数や浮動株比率が基準に満たない場合
(2)上場会社が決議した内容が、上場廃止基準に該当するおそれがある場合
(3)公認会計士または監査法人による監査証明を提出できない場合 など

2 監理銘柄(審査中)

(1)特定の上場廃止基準に該当する可能性があると取引所が認めるとき

3 整理銘柄

監理銘柄は上場廃止になる可能性がある場合に指定されますが、整理銘柄は、上場廃止が決まった場合に指定されます。原則として、整理銘柄に指定されてから1か月後に上場廃止となります。

上場廃止後は、上場株式のように自由に売買することが困難になりますから、これらに指定された株式を取引するには特段の注意が必要でしょう。

特設注意市場銘柄

特定の条件を満たすと、特設注意市場銘柄に指定されます。これに指定されてから1年以内に内部管理体制に改善が認められないなどすると、上場が廃止されます。このため、通常の銘柄に比べて注意が必要です。

特設注意市場銘柄に指定される条件のうち、主なものは以下の通りです。

・有価証券報告書に虚偽記載があった場合
・監査報告書等において、公認会計士などが「不適正意見」などを付けた場合
・上場会社が特定の規定に違反した場合 など

猶予期間入り銘柄

猶予期間に入ると、一定の期間が与えられます。この期間に猶予入りになった原因をなくせば、再び通常の銘柄として取引できます。猶予期間入りした原因を解消できないまま一定期間が過ぎると、1部から2部に指定替えになったり、上場が廃止されたりします。

1 指定替えにかかる猶予期間入り
2 上場廃止にかかる猶予期間入り

 

→ 「株式投資:応用編」カテゴリに戻る