転換社債とは、債券の一種です。発行時に定められた価格で株式に転換できる特約が付いているのが特徴です。そして、債券ですから、満期が来れば額面金額が償還されます。なお、その正式名称は「転換社債型新株予約権付社債」と言います。

では、転換社債はどこにメリットがあるのでしょうか。

転換社債のメリット

転換社債は、債券のメリットと株式のメリットを同時に持つという、とても珍しい投資対象です。

債券としてのメリット:
1 一定期間ごとにクーポン(利息)をもらえる
2 満期が来たら、額面金額を返してもらえる
株式としてのメリット:
1 転換社債を発行するときに決めた価格で、債券を株式に交換できる

株式としてのメリットをもう少し詳しく紹介しましょう。転換社債は、あらかじめ決められた価格で、その債券を株式に交換できます。すなわち、株価が大暴騰して何十倍になったとしても、あらかじめ決められた価格で株式に交換できます。

株価が高騰してから転換社債を株式に交換すると、大きな利益を手にできます。ただし、いったん株式に転換してしまうと、再び債券に戻すことはできません。「いつ株式に転換するか」が重要です。

転換社債の投資戦略:

さて、以上の性質を利用して、以下の投資戦略が可能です。

1 転換社債の額面が100円のとき、償還時には100円が戻ってきます。そこで、できる限り100円よりも安い時に買います。こうすれば、定期的にクーポンがもらえるのに加えて、償還時に100円との差額が利益になります(実際の売買では、額面の千倍や1万倍という単位で取引されます)。

2 買った後、株価が上昇するのをじっと待ちます。待つ間、クーポン(利息)を定期的に受け取ります。

3 株価が上昇しなければ、償還までその債券を保有します。すると、額面金額を手に入れられます。額面金額100円よりも安い金額で買っていれば、償還時に利益を得ることができます。

4 償還の前に株価が大きく上昇したら、社債を株式に転換します。そして、株式を売却すれば、転換価格と市場取引価格の差が利益となります。

以上の通り考えると、転換社債はとても有利な投資対象だと分かります。というのは、株式をいきなり買う場合には、株価の下落リスクがあります。しかし、転換社債の場合にはそのリスクがありません。株価が低迷するならば、社債のまま持って償還すれば良いのです。

では、転換社債に注意点はないのか?と問われれば、いくつかあります。

注意点1: 普通の社債に比べれば、利息が低い
転換社債はメリットが多いですから、その分だけ利息が低くなるのは仕方がありません。

注意点2: 転換社債の取引は、株式ほど活発でない
知名度という点で株式に劣るためか、取引はあまり活発だとは言えないでしょう。そのため、転換社債を購入するには、少々根気がいるかもしれません(買いたい価格で指値注文を出して、誰かが売ってくれるのをじっと待つなど)。

注意点2つを考慮しても、転換社債には魅力があります。そこで、銘柄を研究する価値があるでしょう。

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