例えば、ある日の日経平均株価の日足が陽線だったとしましょう。その翌日の日足は、陽線になる確率が高いでしょうか。それとも、陰線でしょうか。
上昇するにしても下落するにしても、極端な確率は出ないかもしれません。しかし、傾向を知っておくと、デイトレードをする際に有利に働くかもしれません。そこで、2013年から2015年の日経平均株価について調査しました。
陽線と陰線の意味を確認
最初に、陽線と陰線の意味を簡潔に確認しましょう。
陰線: 始値よりも、終値の方が安い
ローソク足で書くと、下の通りになります。
陽線出現後の日経平均株価
では、陽線が出現した翌日の日経平均株価は陽線になるでしょうか、それとも陰線になるでしょうか。2013年から2015年までの3年間を確認したところ、陽線が出る確率は以下の通りになりました。
2日連続陽線が出た翌日: 46%
3日連続陽線が出た翌日: 44%
4日連続陽線が出た翌日: 41%
陽線が出ると、その翌日は陰線になる確率が少し高くなることが分かります。そして、連続して陽線が出ると、その次の日は陰線になる確率が次第に高くなっている様子が分かります。
連日のように株価が上昇すると、「そろそろ反落するかも」と感じることがあると思いますが、その感覚の正しさが数字で表されています。
陰線出現後の日経平均株価
次に、陰線の場合を確認しましょう。陽線と同じような結果になるでしょうか。陽線が出る確率は以下の通りです。
2日連続陰線が出た翌日: 57%
3日連続陰線が出た翌日: 59%
4日連続陰線が出た翌日: 68%
陰線の場合も同様の結果がでました。すなわち、陰線の次の日は陽線になる確率が高くなっています。そして、陰線が連続すればするほど、陽線が出る確率が高くなっています。
また、連続して陽線が出るときに反落する確率と比べると、陰線出現後の陽線出現確率の方が高くなっていることが分かります。ただし、これはいわゆるアベノミクスの影響があるかもしれません。この期間の日経平均株価の値動きを下のチャートで確認しましょう。
全体的に株高傾向だと分かります。すなわち、陽線が出やすい時期だったということです。よって、陰線後に陽線が出やすくなるとはいえ、それは陽線後の陰線よりもいつも高い確率だというわけではないでしょう。
いずれにしましても、連続して陰線または陽線が出ると、次第に逆向きに進む力が大きくなると警戒して相場に向き合うほうがよさそうです。
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