株価は上昇するか下落するか、2つに1つです。しかし、一般的には上昇相場を狙った取引が多いのではないでしょうか。というのは、下落相場でトレードしようと思うと、売りから始める必要があるからです。

売りから始めるには、信用取引をするかオプション取引をするか・・・現物買いに比べれば難易度が高いでしょう。しかし、下落局面でトレードしないで待つだけなのはもったいないです。「今は下落局面だな」と分かるならば、下落で稼げる方法を考えてみましょう。

「そうは言っても、チャートが下向きになっていると、どうもトレードしづらい・・・」
「信用取引口座を作りたくない・・・」

ということがあるかもしれません。その場合に都合のよい投資商品があります。

インバース型ETF(日経平均株価連動)

インバース型ETFという名前が出てきました。これは「株価が下落すると価格が上昇するETF」なのですが、言葉の意味を確認しましょう。

ETF:
上場投資信託です。ETFとは投資信託そのものですが、上場株式と同じように取引所で売買できます。このため、価格は随時変わっていきますし、取引高なども上場株式と同じように分かります。
インバース型:
原資産の価格が上昇すると下落します。逆に、原資産の価格が下落すると上昇します。

というわけで、日経平均株価連動のインバース型ETFとは、日経平均株価が下落すると価格が上昇するETFということになります。

日経新聞が日経平均インバース・インデックスを毎日公表しています。そこで、インバース指数と日経平均株価の推移をチャートで確認しましょう。下のチャートは月足です。左の縦軸は日経平均株価、右はインバース指数です。

インバース指数が日経平均株価と逆方向に動いていることが分かります。

inverse-monthly-2006-2015

次に、日足でも確認してみましょう。2015年11月初日から2016年4月末日までの様子です。月足の場合よりも、値動きが逆方向になっていることがはっきりと分かります。

inverse-daily-201511-201604

インバース型ETFでのトレード方法

では、上のような特徴を生かして、日経平均インバース型ETFでのトレード方法を考察しましょう。

日経平均インバース型ETFは、信用取引と同じような目的でトレードできます。信用取引と違うのは、各種金利を支払う必要がなく、別途口座を作る必要もないということです。かなり便利です。

純粋に利食いを狙う場合

何らかの理由で、これから日経平均株価は下落するだろう!と予想する場合、インバース型ETFを買います。

日経平均株価のチャートを見て考えるのも良いでしょうが、下落トレンドなのであまり面白くないかもしれません。トレード対象のインバース型ETFのチャートを見ながら考えましょう。やはり、価格は上昇しているほうが気持ちいいです。

長期保有銘柄の損失回避を狙う場合

配当や株主優待目的で株式やETFを保有している場合、日経平均株価の下落は含み損の発生を意味するかもしれません。とはいえ、長期保有目的ですから売却することはありません。

このときにインバース型ETFを買っていれば、保有株式の損失を相殺することができます。このように、積極的な利潤目的でなく、損失を増やさないという目的でインバース型ETFを買うこともできます。

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