指値注文には、派生形がいくつかあります。ここでは、4つを確認しましょう。

指値注文と逆指値注文のメリット・デメリットについて考察した記事は「指値注文、逆指値注文・・・メリットとデメリットは?」をご覧ください。

IOC指値注文(あい・おー・しー・さしねちゅうもん)

IOC指値注文とは、あらかじめ指定した価格、またはそれよりも有利な価格で、注文数量の一部または全部を約定します。このときに約定できなかった注文はキャンセルされます。

IOCとは、「Immediate or Cancel Order」の省略です。あえて日本語に訳すと、「すぐに約定します、そうでなければキャンセルします」という意味になります。

また、この注文はザラ場(立会時間中)に発注可能です。

例:売り板の状況が以下の通りだったとします。

990円 10単元
980円 10単元
970円 5単元

この時に、IOC注文で「980円で20単元の買い」を発注したとします。すると、以下の通り約定します。

980円 10単元の買いが成立
970円 5単元の買いが成立
残り5単元の注文は不成立、かつ、即座に注文がキャンセルされます。

メリット

特定の価格またはそれよりも有利な価格で取引したい、そして、取引した後に注文をわざわざキャンセルするのは嫌だ!という場合に有効です。

未約定の注文を即座にキャンセルできるのが、とても効果的です。約定できなかった注文がそのまま注文板に残ってしまうと、その後に相場状況が変わっても、発注が残り続けることになります。

すると、残り続ける発注は無駄な注文、または、損な注文になりかねません。

デメリット

指値注文の一種ではありますが、ザラ場(立会時間中)にのみ発注可能です。

寄り付き前に特定の価格で注文したい場合には、指値または逆指値で発注します。そして、いくらか約定したけれども相場の状況が変わったから注文をキャンセルしたい、というときには、取引画面にログインして注文をキャンセルする必要があります。

寄指(よりさし)

寄指とは、寄り付き(立会時間の最初の取引)でのみ有効な指値注文です。寄り付きで指値が成立しなければ、注文は失効します。また、前場前に出された寄指は後場では無効です。しかし、前場で取引が成立しなかった場合は、後場でも引き続き有効です。

後場が始まる前に寄指注文を出すと、後場の寄り付きで指値注文が有効となります。

メリット

寄成(よりなり)も寄り付きで有効な注文ですが、寄成の場合、寄り付き時点で成行売買します。このため、思わぬ価格で約定してしまう可能性があります。しかし、寄指ならばその心配はありません。意図した価格よりも不利な価格では約定しません。

また、寄り付きでは「板寄せ」と呼ばれる方法で始値を決めますので、予想外に安い株価で買えたり、また、同様に予想外に高い株価で売れることもあります。

デメリット

寄指は寄り付きでのみ有効です。このため、寄り付きで取引が成立しない場合は、注文が失効します。そこで、ザラバで約定させたいときは、改めて成行や指値などで発注する必要があります。

あるいは、寄り付きで約定することを重視する場合は、寄成で発注します。

引指(ひけさし)

引指とは、引け(前場と後場、それぞれの最後の約定)でのみ有効な指値注文です。引けで指値が成立しなければ、注文は失効します。また、前場に出された引指は後場では無効です。

後場が始まってから引指で注文すると、後場の引けで指値注文が有効となります。

メリット

寄指と同様のメリットを得られます。すなわち、引けでも「板寄せ」方式で終値を決めますので、意外に安い株価で買えたり、また、意外に高い株価で売れることがあります。

デメリット

こちらも、寄指と似たデメリットがあります。すなわち、引けで約定しなければ、全く取引できずに終わってしまうということです。しかも、引けで約定できないということですので、約定させようとすれば、翌営業日まで待つ必要があります。

必ず約定させたい場合は、別の注文方法も利用しましょう。

不成(ふなり)、指成(さしなり)

証券会社によって、不成だったり指成という表現を使いますが、どちらも同じです。指値で注文を出しますが、引けまで指値が成立しない場合は、引けで成行注文となります。

前場で発注された不成・指成は前場でのみ有効です。同様に、後場で発注された不成・指成は後場でのみ有効です。

メリット

本日中にどうしても約定させたい、しかし、可能ならば希望する価格で約定したい・・・このような場合に有効です。引けまでは指値で取引の機会をうかがい、最後になったら成行で注文を約定させることができます。

デメリット

基本的には指値で注文とはいえ、それが成立しない場合は最終的に成行での発注となります。このため、期待していた株価と書け離れた値で約定してしまう可能性があります。

意図しない価格で約定してしまうリスクよりも、約定できないリスクの方が厳しいという場合、不成・指成を使います。

 

売買の注文方法を確認しよう!