株式投資をする場合、短期トレードになればなるほど、損切りは必須のように思えます。しかし、損切りは苦痛です。可能ならば損切りしたくありません。

そこで、損切りしない株式投資は可能かどうか、考察します。

正確に考えるべきでしょうから、「損切りしないとはどういうことか」という部分から、考えていきます。

損切りしない株式投資とは

株式投資において損切りしないとは、すなわち、2種類でしょう。

・永遠に利食いしない(損切りしない)
・常に利食いで取引完了

どんなに超人的なスーパートレーダーでも、短期トレードの場合、損切りは必要不可欠です。ということは、短期トレードで損切りしない株式投資は不可能ということになります。

短期トレードのつもりで買って、その後株価が下落しても保有を続けるという場合、それは短期トレードではなくて長期投資になってしまいます(ただの塩漬けとも言えますが)。

現物株の長期投資に限られる

以上の検討から、損切りしない株式投資は現物株保有(長期投資のみ)に限られます。その他の手法(信用取引、先物、オプション等)は、何らかのコストがかかったり、取引終了期限が決められていたりします。

コストを永遠に支払っていると損してしまいますし、取引終了期限がある場合は、その時点で含み損があると損になってしまいます。

そこで、現物株保有に特化して、損切りしない株式投資を検討しましょう。

典型的な失敗例【塩漬け】を考察

損切りしない株式投資で成功するために、典型的な失敗例である塩漬けを確認しましょう。塩漬けを避けながら、損切り回避も同時に目指します。

ハードルが高そうです。

塩漬けをおおまかに確認しますと、「株価の上昇を期待して買ったが、株価が下落して含み損になった。損切りが嫌で保有し続けていたら、損切り不可能なほどに価格が下落してしまい、長期保有せざるを得なくなった」という状態です。

ここで、塩漬けを分解して考察します。

(1)株価の上昇を期待して買った
(2)損切りが嫌で保有を継続した
(3)損切り不可能なレベルに下落
(4)長期保有するしかない状態

どこで間違えたら塩漬けになるか

上の4つの中で問題があるのは、どの部分でしょうか。

(1)で株価上昇を期待して買うのは、通常のことです。そして、(2)で含み損を実現損にしたくないので、保有を継続します。この記事の目標は「損切りしない株式投資」ですから、損切りしないという選択をします。

その後、(3)で株価がどうしようもないレベルまで下落します。株価は自分で操作できませんから、株価下落は受け入れるしかありません。そして(4)です。損切りしませんから、長期投資名目で塩漬け確定です。

こうしてみると、塩漬け覚悟でないと、損切りしない株式投資はできないように見えます。しかし、視点を変えてみると、可能になります。

損切りしない株式投資の方法

塩漬け株の考察では、抜けている部分がいくつかあります。そこに焦点を当てれば、損切りしない株式投資が可能になります。要点は4つです。いずれも、長期投資を視野に入れています。

・上がる株よりも、下がらない株
・配当と株主優待
・細かく分割して買い、利食いをくりかえす
・配当と株主優待以外の収入

上がる株よりも、下がらない株

この考え方は、別記事「株式の長期投資では、どの銘柄を買うべき?」の通りです。株価が上がる銘柄を買おうとするから、どこかで無理が出てきます。そこで、下落しそうもない株という視点で銘柄を選びます。

あるいは、日本の景気が悪化しても、下落幅が限定されそうというイメージでも良いかもしれません。肩の力を抜いて、視野を広くできるでしょう。

配当と株主優待

配当と株主優待は、きわめて重要なメリットです。銘柄検索をすると、配当利回りが3%を超える銘柄が多数見つかります。4%でも数多くあります。そして、株主優待は現金化しないとしても、相応の価値があります。

合計すると、年利回り4%~6%相当を狙えるでしょう。4%~6%でも、長期投資で長い期間保有すると、大きな額になります。損切りしない株式投資を考える場合、この2つも考慮します。

細かく買って、細かく利食い

これは、いわゆるリピート系注文と呼ばれる方法です。イメージは、下の図の通りです。いくつもの株価で小さく買って、小さく利食いします。それを繰り返します。

リピート系注文

具体的な株価で表現すると、以下のイメージです。

500円で買って、525円で売り(これを繰り返す)
475円で買って、500円で売り(これを繰り返す)
450円で買って、475円で売り(これを繰り返す)
(以下続く)

例えば、自己資金が100万円あるとします。100万円を使って、ある銘柄を買いました。その後、株価が下落したら塩漬け決定です。配当と株主優待で頑張るしかなくなります。

そうではなく、「5万円×20個の注文」に分けます。そして、価格が下がるたびに少し買い、価格が少し上昇したら、含み益になった株を利食いします。これを繰り返します。

時々、大型株などで、長期的に全然株価が動かなくて狭い範囲でボックス相場になることがあります。そのような銘柄だと、細かい利食いをたくさん繰り返せます。

メリット

この方法のメリットは、いくつもあります。

・株価が下落しても、売買を繰り返せる
・利食いを繰り返せば、含み損を超える利益になる
・株価が下落すると、購入平均額を引き下げられる

仮に100回繰り返し売買した後で株価が上昇すれば、100連勝となります。もちろん、成績はプラスです。

また、株価が大きく下落したとしましょう。この場合、結果として高値で買った株は含み損になりますが、それは全資金の一部だけです。株価が下がったところで、予定通り少し買います。そして、少しの含み益で利食いします。

これを繰り返すと、含み損よりも利食い額の方が大きくできるでしょう。あるいは、安値で買った一部の株を長期保有にすると、高値で買った株と合わせて、平均購入単価を引き下げることができます。

デメリット

あえてデメリットを探すとすれば、発注を繰り返すのが面倒くさいということでしょうか。

利食いばかり繰り返す取引なので、面倒くさいということはないかもしれません。しかし、忙しい場合は、発注する時間がないかもしれません。この場合は、楽天証券「Market Speed 2」のリンク注文が効果的に使えそうです。

連続10回の取引まで、事前に発注できます。いわゆるアルゴ注文です。楽天証券のアルゴ注文につきましては、別記事「アルゴリズム取引(アルゴ注文)とは」でご確認いただけます。

また、トライオートETFでは、回数無制限で自動売買ができます。詳細は、トライオートETFの特集でご確認いただけます。

配当と株主優待以外の収入

株式の長期保有の場合、収入は主に3つです。

・配当
・株主優待
・将来の株価上昇

これに加えて、「株式を証拠金にしてFXをする」という方法があります。しかし、損してはいけません。そこで、FXでも安全取引を重視します。

FXの世界では、スワップポイントという金利調整が毎日発生します。例えば、円を売って豪ドルを買うと、毎日金利調整額をもらえます。長期投資として、これを狙います。

配当・株主優待にスワップポイント益を加えれば、年利回りをさらに数%程度引き上げることが可能です。詳細は、別記事「長期保有目的の株式を利用して、FXで安定的な収益を狙う」でご確認いただけます。

まとめ:株価が下落しても何とかなる

以上、損切りしない株式投資を考察しました。株を買ってから株価が下落するのは、どうしても避けられません。そこで、株価が下落しても利食いを続け、さらに、配当以外でも稼いでしまおうというのがミソです。

利食いさえ続けられれば、含み損があっても、合計でプラスにできます。配当と株主優待、FXのスワップポイントが合計されれば、安全重視でも年利6%以上は可能です。

こうして、損切りしない株式投資を実行し、最終的に勝利者になることを目指すことが可能です。

ただし、上場廃止になると、どうしようもありません。そこで、銘柄を分散したり、ETFで実行することも選択肢になるでしょう。

【参考記事】トライオートETF

 

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