株式相場の値動きは、基本的に2つしかありません。すなわち、上昇するか下落するかです。とすると、「買って、株価の上昇を待つ」というトレード方法だけを狙っていると、取引機会が半分になるのでは?と予想できます。実際はどうだったでしょうか。

チャートを使って確認しましょう。

下のチャートは、2001年から2016年初旬までの日経平均株価のチャートです。3つの赤い四角で囲っていますが、これは大雑把に見たときの下落局面を示しています。この期間に買いで勝負した場合、苦しい戦いを強いられる場面が多いだろうと予想できます。

201602sell-month-nikkei

もちろん、大きく見て下落局面であっても、日足で見ると上昇局面だという場面は数多くあったでしょう。しかし、全体として下落局面なのですから、上昇を期待したトレードよりも下落を期待したトレードのほうが勝率が高くなりやすいと予想できます。

では、今度は日足で確認しましょう。下のチャートは、2015年の日足チャートです。横軸は月です。

201602sell-day-nikkei

2015年の前半は上昇トレンドでした。このため、買いで勝負したほうが勝ちやすかっただろうと予想できます。しかし、2015年後半になると様相が変わりました。下落トレンドの到来です。

買いだけで勝負した場合、かなり難しいトレードになったかもしれません。

上の2つのチャートを概観して言えるのは、「買いだけで相場を眺めていると、下落相場でトレードすることが難しくなり、負けてしまう確率も高くなると予想できる」ということです。

・上昇相場では買い
・下落相場では売り

買いと売りを自由に使いこなせるほうが有利だろうと分かります。

下落する時の方が速度が速い!

上昇局面と下落局面を比較するとき、もう一つの特徴的なことがあります。それは・・・

株価は下落速度の方が速い!

ということです。上の2015年のチャートをもう一度ご覧ください。1月から8月にかけてゆっくりと株価が上昇してきたのですが、8月中旬から9月末までで一気に下落してしまいました。似たような様子は一番上の月足チャートでも確認できます。

すなわち、うまく相場の波に乗れれば、売りの方が早く大きく勝てるということを意味します。

値動きの速い下落相場で大きな売りをするのは難しいかもしれません。しかし、買いと売りの両方の技術を持っていれば、少しは売れるかもしれません。また、下落局面で買わないで待つ能力も身につくと期待できます。これはメリットが大きいでしょう。

買いの能力だけ持っている場合、「これだけ安くなったんだから、もう買ってもいいだろう」と買ってみたら、実はまだ下落相場が継続していて一気に含み損が拡大!・・・こういうことがあるかもしれません。

しかし、売る技術を持っていれば、今は売る局面か買う局面か、両方の可能性を考えながら相場と向き合うことができます。

実際に売るかどうかは別として、売りについての感性も鍛えておく価値は十分にあると考えられます。

 

→ 「下落局面のトレード」カテゴリに戻る