株式市況を見ていると、「円高の影響を受けて株安になり・・・」という話や、「円安を好感して株高になり・・・」という話を聞くことがあります。果たして、米ドル/円(USD/JPY)と株価にはどのような関係があるのでしょうか。

そこで、過去のデータを使って確認してみましょう。

長期間のデータで比較

では、米ドル/円(USD/JPY)と日経平均株価を長期データで比較してみましょう。米ドル/円(USD/JPY)のデータはくりっく365から引用しています。左の縦軸は日経平均株価、右は米ドル/円(USD/JPY)でです。

nikkei-usdjpy-2005-2016

こうしてみると、「円高のときは株安」「円安のときは株高」という傾向が顕著です。そこで、米ドル/円(USD/JPY)が長期的に見て円高傾向だなと思えば、株式投資を控える(または売りで勝負する)という戦略が考えられます。

ちなみに、チャートで示した期間について、月足を使って日経平均株価と米ドル/円(USD/JPY)の相関係数を確認しました。相関係数とは、2つのデータの関係がどれくらい深いかを示すものです。-1~+1の間で表示します。

+1・・・一方が上昇したら、他方も必ず上昇する(下落の場合も同じ)
0 ・・・両者の値動きには関係がない
-1・・・一方が上昇したら、他方は必ず下落する

日経平均株価と米ドル/円(USD/JPY)について、相関係数は0.910でした。極めて高い相関関係にあるといえます。

では、円絡みのその他の通貨ペアでも同じような関係にあるでしょうか。確認しますと、以下の通りでした。

豪ドル/円(AUD/JPY): 0.676
ニュージーランドドル/円(NZD/JPY): 0.854

米ドル/円(USD/JPY)ほどではありませんが、高い相関関係だといえるでしょう。なお、日経平均株価と豪ドル/円(AUD/JPY)のチャートを重ねると、以下の通りになります。米ドル/円(USD/JPY)の0.910という数字がいかに大きな数字なのかが分かります。

nikkei-audjpy-2005-2016

日足でも同じ傾向があるだろうか?

上の分析は、月足を使いました。では、日足ではどうでしょうか。日足でも同じ傾向がみられるでしょうか。2015年の日経平均株価の日足と、同じ年の米ドル/円(USD/JPY)の日足を比較しました。

日経平均の日足の算出時間は朝から夕刻までであるのに対し、米ドル/円(USD/JPY)は24時間の取引で日足を作ります。このため、比較としては今一つかもしれませんが、参考にはなるでしょう。

2015年の日足について調査した結果、「円高の日に株安、または、円安の日に株高」となる確率は60.1%でした。

この数字をどのように評価しましょうか。

円高の日に株安、または、円安の日に株高となる確率が60.1%ということは、そうでない場合が39.9%ということです。60.1%というと、これを頼りにしてトレードするのは心もとないように見えますが、60.1%と39.9%の差は20.2%あります。20.2%はかなり大きい数字です。

よって、「株高になるか株安になるか良く分からない時に、参考情報として米ドル/円(USD/JPY)の様子を見てみる」という利用方法ができるかもしれません。

→ 「株式データ分析」カテゴリに戻る