株式投資の楽しみの一つは、配当や株主優待をもらうことです。では、どのようにすれば配当や株主優待をもらえるのでしょうか。
配当や株主優待をもらえる条件
配当や株主優待をもらうには「株主になる・・・すなわち、株式を保有する」これだけでOKです。株式を買えば購入者の名義で株式が保管されますので、特段の手続きは不要です。いくつかの注意事項がありますので、確認しましょう。
保有期間は関係ない
預貯金の場合、預けた期間によって利息額が変わります。銀行等から借金する場合も同様です。借りた期間によって利子額が異なります。しかし、株式の場合は違います。
「特定の日に株式を持っているかどうか」
これが全てです。この特定の日のことを権利確定日(けんりかくていび)といいます。多くの会社の場合、決算月の最終営業日が権利確定日です。月の途中で権利確定日になる株式もありますので、配当や株主優待が欲しい株式の権利確定日について、個別に確認しましょう。
また、権利確定日に株式を買えばOKというわけではありません。株式を購入してから、名義書き換えなどの手続きが終了するまでに3営業日かかります。よって、権利確定日の3営業日前までに株式を買う必要があります。カレンダーで確認しましょう。下の通りです。
ここでさらに注意が必要です。権利確定日の「3営業日前」までに株式を買わなければなりません。よって、購入日と権利確定日の間に土曜日・日曜日がある場合は以下の通りになります。
実質5日前に買う必要があります。さらに、祝日があれば、それも考慮しなければなりません。土曜日から月曜日まで3連休になる場合、実質6日前までに株式を買いましょう。
そして、ひとたび買ってしまえば、後はずっと持ち続ければOKです。権利確定日がやってくるたびに、配当と株主優待をもらうことができます。
なお、権利確定日に株式を保有していればOKですので、翌営業日に売却しても大丈夫です。配当と株主優待をもらうことができます。
保有する株式の数や期間によって、もらえる優待の内容が異なる場合がある
配当金額は、1株当たり××円という具合に決められます。このため、より多くの株式を持つと、より多くの配当がもらえます。株主優待についても、同じような制度を採用している場合があります。
例えば、保有株式数が100株以下の場合は××を差し上げます、100株を超える場合は××です、という具合です。よって、自分が欲しい株主優待をもらうためには何株持つ必要があるのか、事前に確認しましょう。
なお、株式保有期間によって優待内容が変わる場合もあります。企業としては、権利確定日直前に買って、優待をもらったらすぐに売却してしまう株主よりも、株式を長期間持ってくれる株主を優遇したいでしょう。そこで、保有期間で差をつける場合があります。
権利確定日を過ぎると、株価が下がる?
さて、株主優待と配当だけが欲しくて、株式は持たなくてもいい!という人が大勢いたとしましょう。そして、魅力的な株主優待を出す企業があったとします。すると、多くの人が以下のように考えるかもしれません。
「株主優待がもらえるように買って、権利が確定したらすぐに株を売ってしまおう!」
すると・・・権利確定日の3営業日前にかけて株価が上昇し、権利確定日を過ぎると株価が下落するという現象が出てきます。権利確定日の翌営業日のことを「権利落ち日(けんりおちび)」と言いますが、権利落ち日の株価動向に注意が必要かもしれません。
株主優待はいつ届く?
株主優待をもらう権利が確定したら、実際に手元に届くまで楽しみに待ちましょう。では、いつ株主優待が届くのでしょうか。
実際に手元に届くのは、権利確定後数日ではありません。2か月~3か月程度かかることが多いようです。このため、忘れたころにやってくるという感じになります。忘れたころに手元にやってきて「おっ、今日届いたか!」という意外感を味わえるのも楽しみの一つでしょう。
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