長期投資

株式の長期投資の考え方

2016年2月19日

株式の長期投資とは、株式を買って長期間保有することです。文字にすると簡単ですが、考えることがいくつかあります。

そこで、成功するための考察をしましょう。

株式の長期投資と塩漬け

株式の長期投資は、塩漬けと紙一重の場合があります。

塩漬けも、株式を長期保有します。この点で、株式の長期投資と同じです。違うのは、塩漬けは含み損が大きすぎて、売りたくても売れない状態だということです。

そこで、塩漬けとの違いを明確にしておきましょう。

塩漬けでない長期投資

以下の場合、塩漬けでないと言えるでしょう。

  • 含み益がある
  • 損益はトントンである
  • 多少含み損があるが、配当や株主優待がある

要するに、含み損が巨大でない状態です。しかし、含み損が大きくても、塩漬けでないと言える場合があります。例を見てみましょう。

  • 日経平均ETFが1,000円下落するたびに、少しずつ買うというプランを作り、24,000円の時からスタートした。株価が1万円を下回っても継続予定である。

今後の株価はどうなるか、事前には分かりません。そこで、日経平均株価が実際に1万円になったとします。

24,000円で買ったETFは、含み損が巨大でどうしようもない感じになるでしょう。しかし、塩漬けという表現は不適切です。

なぜなら、事前に投資プランを作っていて、株価の下落はそのプランに組み込まれているからです。すなわち、株価の下落は想定済みであり、何も問題ありません。

株価が下落したらどうする?について、事前に考察済みです。株価が下落したら、プラン通りに行動します。

塩漬け株とは、「自分の想定以上に株価が下がってしまって、どうすることもできず、ただ放置するしかない」状態の株です。

以上から、長期投資と塩漬け株を分けるのは、3つの点だと言えます。

2つの投資の境目

  • 含み損が大きいかどうか
  • その含み損を、事前に想定していたか
  • 株価下落時の対策は、想定済みか

長期投資の考え方

以上を踏まえて、長期投資を考えていきます。

長期というからには、買ってから売るまでの期間は、1か月や2か月ではないでしょう。

また、この取引を採用する理由には、配当や株主優待狙いも含まれているでしょう。よって、投資期間は少なくとも1年です。あるいは、10年以上の保有もありえます。

ということは、チャートを見る場合も、過去1年や2年では不十分です。

今後10年以上保有するぞ!と考えているのに、チャートは過去1年だけで十分だという話にはならないでしょう。10年以上が望ましいと言えそうです。

日経平均ETFの長期チャート

ここで、チャートの具体例を見ましょう。上場廃止は絶対に避けたい!という視点で、日経平均ETFを選んだとします。長期チャートを確認しましょう。

日経225連動型上場投資信託(証券コード:1321)です。

日経平均ETF

2001年7月以来の値動きを、表示しています。すなわち、20年近いチャートです。このチャートを見ると、最安値は7,500円くらいで、最高値は25,000円くらいです。

近い将来は分からないけれど、5年・10年を考えると、上昇する可能性の方が高いと見通したとしましょう。

どこまで下がりうるか?

その次に、株価はどこまで下がりうるか?を想定します。

  • 7,500円の再現はありうるか。
  • 7,500円にならないと思う場合、どこまでの下落を想定するか。
  • 7,500円を下回ると思うなら、どこまでありうると見込むか。

どこまで下落しうるか?というのは、投資する人の相場観次第です。

そこで、ここでは「過去20年の最低値である7,500円が、再現するかもしれない」という想定にして考察します。

投資プラン

ここで、投資プランを考えるための条件が、一つ出来上がりました。

  • 条件:過去20年の最低値である7,500円が、再現するかもしれない

そして、現在の株価は19,000円だとします。すなわち、過去の高値よりは安いけれど、安値よりもずっと高い位置にいます。どうやって買えば良いでしょうか。

本来ならば、安値で買いたいです。

しかし、それが分かるなら、長期投資をする必要はありません。毎日、その日の安値で買って高値で売れば、簡単に億万長者になれるでしょう。

よって、考え方を変えます。すなわち、「安値で買うことはできない」です。高値で買わなければ良し、という考え方にします。その範囲で、少しでも安く買います。

これを実現する案は、以下の通りです。

投資プラン(案)

  • 17,000円で少し買う
  • 16,000円で少し買う
  • 15,000円で少し買う(以下、続く)

投資プラン(案)の解説

現在値は、19,000円です。今から買っても良いのですが、下落したら痛手になりそうです。しかし、できるなら近いうちに買いたいです。

この折り合いをつけた価格が、17,000円という数字です。そして、少しだけ買います。

その後、価格はどんどん下落するかもしれませんし、上昇するかもしれません。過去最低値(7,500円くらい)の再現がありうる、と想定したのですから、準備が必要です。

下落する場合に備えて、最初に少しだけ買います。そして、価格が1,000円下がったら、再び少しだけ買います。

こうすれば、価格が下落するたびに、少しずつ買えます。10,000円を下回ったあたりから、購入数量を引き上げても良さそうです。

ナンピンとは本質的に異なる

ちなみに、価格が安くなったら買い増すというのは、ナンピンのように見えるかもしれません。しかし、ナンピンとは似て非なるものです。

ナンピンは、全てが行き当たりばったりです。

株価が上昇すると思って買ったら、下落しました。購入価格の平均値を引下げるために、どんどん買います。結果として、巨大な含み損を抱えて、どうしようもなくなります。

今回考察している長期投資は、ナンピンと全く異なります。事前に最大下落幅を想定し、それが実現する場合に備えて、少しずつ買います。

これを実現するために、自己資金はいくらなのか、1回の取引金額はいくらにすれば良いのか、株価が何円になったら買うのか、事前に投資プランを作ります。

株価が実際に大幅下落しても、問題ありません。なぜなら、プラン通りだからです。

  • ナンピン:無計画
  • 長期投資:投資プランあり
価格が下落せず、上昇する場合

では、株価が意外に下落せず、少ししか買えなかった場合は、どうしましょうか。この場合は、投資に成功していますから問題ありません。

下落していないのですから、含み損がありません。プラスの成績ですから、満足です。将来の下落に備えて、資金を取っておきます。

全く買えなかったという場合も、問題ありません。損していないということだからです。ただし、全く買えないというのは、心情的に面白くありません。

そこで、下落前に、株式を少し保有しても良いかもしれません。このあたりは、投資プラン次第です。

株価上昇で周囲が騒いでも、我慢

株価が上昇を続けていると、ツイッターなどでは株価上昇を歓迎するコメントが増えるでしょう。そして、「こんな上昇相場なのに、まだ株を持っていないの?」という煽りも登場するでしょう。

その種のコメントを見ても、買いません(思わず買いたくなるかもしれませんが)。

どうしても買いたい場合は、長期投資とは別のプランを作り、短期トレードで取引します。長期投資と短期投資を混同すると、株価が下落したときの対応で苦しむことになるかもしれません。

「短期投資用の株だったけれど、長期投資で保有しよう」という感じになって、塩漬け確定になりかねません。

一定の分散投資も必要

なお、世界経済が悪化する時には、多数の銘柄が一斉に下落する傾向があります。

そこで、銘柄Aと銘柄Bを買うという分散に加えて、株式以外も買うという分散投資が必要かもしれません。

世界経済が不景気になるときに、価格が下落しづらいのは、一般的には以下の通りでしょう(例)。

  • 金(きん)
  • 格付が高い債券 など

金や債券を直接買うのは、ハードルが高いかもしれません。しかし、今はETFがあります。金価格連動型ETF、特定の種類の債券価格に連動したETFなどです。

長期投資は、資金を増やすために実行します。そこで、資金を減らさないという視点での考察が、とても重要になります。

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